[ニコニコ動画]

第1回 後篇その1

お待たせしました。後篇部分の始まりです。
まずは現代のお笑いを例にして、情報が細分化している現状を考えます。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その1 - ニコニコ動画

レッドカーペットや笑金などを例に、コンテンツが細分化され、さらにコンテンツそのものよりも、それを面白おかしく解釈することが重要になりつつあるという分析
すべてのコンテンツが大喜利化、大衆化している 
コンテンツが「素材化」していて、それを面白く解釈して広げるのが現在のお笑いか 芸能とは一線を画す
お笑い番組の司会者やニコニコのタグ付けなど、そのものの価値よりも周囲によって付加される、というか付加されないと笑えない
当意即妙な受け答えの出来ること・「空気」を笑いに換え引っ張ってこれることが重要
そして、白田先生はそういった傾向に抵抗・危機感を感じている
一人の作家が打ち出してきた世界を受け取ってきたように、細かなものを文脈でつなぐことによって意味を得てきた人間が、細切れにされたコンテンツしか受容できなくなるのではないか、物語を咀嚼して受け取ることが出来なくなるのではないか

後編その2

現代は重厚長大な情報が疎まれる時代なのか。
そこから、美術と法学の宿命的な対立が明らかになるなど
議論は白熱化の様相に。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その2 - ニコニコ動画

断片的な情報を消費していけばいいのか?
よくはないと思うけれど、大衆は確実にそっちに向かうだろうと思う
そういう社会って空気を読む力・いまはこれが面白いのよという信号を受け取る力が必要でものすごく抑圧的な社会だけれど、自分から動かなくていい考えなくていい(周りを見て反応するだけだ)から、安易に選んじゃう人が多いんじゃないかなぁ
こういう動画を見てるような人たちは割かし、考えようとしてる人たちでそうひとたちは頭使うから疲れるけれど、周りを見て合わせなきゃいけないって世界よりも楽チンだと思う
単にそれに反動的に活動するのではなく、一度それに飲み込まれ、

アイマス的な話
アイマスというゲームは「コミュ」(週イベント)という単位を連続して受けとって、そこには時系列(進行順)があり、Pとしての視線で文脈を作っている
しかし、ニコニコでしかアイマスを見ていない人たちは、アイマスを細分化されたコンテンツ(コミュ動画・MAD動画)でしか見ていない
例えば、ニコマスオンリーの人は美希が覚醒する意味を文脈としては理解していないわけだ(単に覚醒という言葉で語ってしまう点で美希のハニーたちはイラッとするのでは?w)
春閣下なんかも文脈(中の人の発言や半目ネタとか?)から離れた単発の情報になってしまってるわけで、春香というキャラクターを文脈つきで理解している受容しているPとはだいぶ離れている
この状況が続けば、手軽に見れるニコマスのみ(クリックだけだもんなぁ)そういう人たちばっかりになるのでは…?というのが白田氏の危機感

なんだけど、やっぱり文脈ごと受容したほうが基本的に「楽しい」ことだと思うので、楽したい人は楽するだろうけど、楽しいことには労力を惜しまない人たちは一定数はいると思う
更に言えば、美希覚醒や春閣下その他の断片的な情報(ネタ)を、二次創作での文脈にネタとして取り入れられる、ということもある
つまり、断片化され、また別の部分で文脈に取り入れられ、またそれが素材になり・・・というような(ニコニコ的な)サイクルが一般的になっていくのではないかなぁ

とはいうものの、こういうのはエンタメの分野だから「まぁいいんじゃね」といえるが、「教育」「学問」の分野では無理じゃね?という白田氏
細分化されたコンテンツを受容することになれた子供たちに、体系的な知識をどうやって教えていくのか

上に述べたように、知ること学ぶことは基本的に楽しいことなので、滅びたりはしないだろうけど…
そういうのに興味のない子たちをどうやって引っ張ってくるか?

リエータは環境まで引き受けるべきという黒瀬氏と、環境の影響まで鑑みて製作していかなければならないというのはおかしいという白田氏
コンテンツ自体の価値が低くなり、環境を操作する能力予測する能力が評価されるのはおかしいってことかな
環境によって変化していくコンテンツの「面白さ」ニコ的なもの

白田氏は「環境まで予測しなきゃダメってなるのはおかしい」
黒瀬氏は「環境でコンテンツが変化していくのはこれからよくあることになる。不測の変質も受け入れていくべき」

という点で食い違っている模様(ニココメの人の突っ込み

あと、白田氏は論理・規範を、黒瀬氏はエンタメ・美術に関してしゃべっている点も相違の元か

ニコメのまとめ
バラエティ番組の作り方が他のジャンルやメディアにまで適用され、視聴者からもそれを期待されている現状を疑問視している白田先生。

(学校の授業とかね)

誤読する環境とのレスポンスを続けることがいい作品の条件になると思うよ
これは面白い意見だと思った
自作を色々語ってた奈須きのこ氏、竜騎士氏がそうかな
うーん、作品を作り続けることでレスポンスしてるZUN氏もそうかも
まるきゅーちるのとかは、完全にファンへのレスポンスだしw

読み手が勝手に誤読して文学論を出すってのはアレか
村上春樹をゲーム的に読んでたあいつらの話かw

後編その3

今や授業にも笑いとスピードが必要なのか?
面白いだけでなく情報をしっかり伝えるには
どうしたらよいか?
それぞれの立場の苦悩を織り交ぜながら、議論は続きます。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その3 - ニコニコ動画

予備校の先生はまぁ確かに下手なお笑い芸人より面白かったですねw
自虐ネタから政治ネタから色々な人がいたなぁ

後編その4

まだまだネットの最終形は見えていないのか。
教育、政治でのネット活用の可能性など、
利用者のニーズとそれを実現する上での課題を論議します

ねとすたシリアス 第1回 後篇その4 - ニコニコ動画

後編その5

巨大化するネットサービスをどのように設計管理していくべきなのか。
公共圏の問題とも重ねながら考えていきます。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その5 - ニコニコ動画

ラジオ・電話・電器電機の歴史をさっくりと。これは面白かった
創出期は色々とりあえずやってみようぜ!から始まるってことか

ネットで授業を流すと、著作権的な処理をしなくちゃならんらしい…
えー!?
やっぱり著作権って原則使用OKただし悪意があったり誤解を招くようなのは禁止求めるぞぐらいがいいのかなぁ

既存の枠組みは基本的にそのまま残し、維持して行き、ネットは新しい文化圏を作り旧来の構造を変化させたりはしないのではないか、という白田氏

後編その6

巨大ネットサービスのひとつ、ネットゲーム。
ネトゲにハマる人たちに共通するものとは?
ネトゲから見えてくる現代人の意外な欲望を考察します。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その6 by PonPokoHound - ニコニコ動画

社会的承認とかをネトゲが搾取しているという話
…批判するべきは、承認してくれない社会か、承認されないような個人か
評価してもらえる場所を選べるというのは、弱者・もしくは社会的なバランスのとれない人にとっては救世主的なありがたさ

生放送コメの話 荒らしコメは自分にしか見えない
某生放送のときに荒らしコメしてたのでよくわかりましたw

公共圏
現代のトキワ荘が必要? カフェつくっちゃったよね、渡辺浩弐
若者にその財力はないので、オトナな人が場所作ってみるのが一番かなー
つーかもう住居費も出しちゃう勢いでさw

ネットでは賞賛や感謝やフォローを当たり前のようにしているのに、現実では空気の読みあいになって実行出来ない社会に絶望した!

後編その7

日本では互いの空気を読むためのツールが欲望される?
次世代のコミュニケーションツールの発展形を予測してみます。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その7 by PonPokoHound - ニコニコ動画

星新一の通訳ロボット?だっけ
肩に乗せたオウム型のロボットを通して他人とコミュニケーションばっかりするようになった話
日本ではテクノロジーをそういう方向に使っていくだろうという予測

中高のクラス構成が悪いという意見 うむ確かに
人間関係のコストが高くなってる?
人間の生活があまりに楽チンになってきたので、そういうところに気を使う(エネルギーを振る)のが当たり前になってきた?
モノづくりも結局消費の一つじゃんっていう環境になりつつあるし、消費しない生産しないただ磨耗する方向へ精神力が向かっているのか?

小説やアニメなんかで極論だったようなモノたちが現実化しそう

後編その8

2時間以上続いた議論も終盤へ。
ネットのアーキテクチャを指し示す適切な言葉が
今強く求められていることを実感しました。

ねとすたシリアス 第1回 後篇その8 by PonPokoHound - ニコニコ動画

立川氏
「都市計画のプレゼンのように、ネットにもある程度の指針や設計図を示せる人間が必要ではないか。そしてそれを中心に議論があがればよいのでは」

白田氏
アーキテクチャを示す単語があれば、メディアでも取り上げられる」

次回以降語られるべきなのはこの辺でしょうか。

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いや、非常に面白い番組でした。ほかの人のブログの反応も見つつ、もう少し考えてみます。
第二回以降にも期待。